アトランティック・カレッジより近況報告〜藤井優歩(イギリス校08-10)

2009年9月10日、始業式より9日も遅れて日本人生徒7人がそろい、ようやくにぎやかなキャンパスとなった。今年は英国政府の入国審査厳格化に伴い、日本人2人を含む約30人がビザを取得できずに足止めされた。一学期が終わろうとしている今も、新入生がちらほらやってくるという具合である。私が昨年体験した盛大な歓迎や親切な導入もなく授業へ急がされるのは非常に残念な事であるが、来年の新入生が難なくビザ取得できるよう願うばかりである。

出だしは戸惑いながらも学期は順調に進み、今ではファースト・イヤーもすっかりAC Lifeに溶け込んで様々なサービスやアクティビティーに参加している。セカンドは進路選択や課題提出に悩まされる時期ではあるが、ファーストとのちょっとした会話を通して初心に返り、それぞれの方向で活躍する卒業生の方々にも勇気づけられる日々である。特に日中青年会議の実現に力を注ぐ卒業生には大いに励まされている。

そのおかげでフランス語で小説の解説を試みたExtendedEssay*も満足に仕上がり、少し余裕のできたこの頃はアトランティック・カレッジの精髄である課外活動に再び熱中している。昨年のように毎日異なるアクティビティーに通う事さえできないが、週に1度のアラビア語の授業は特に楽しく、先生の監督のもと同級生のパレスチナ人が文字から教えてくれる。言語が大好きな私にとって、言葉から垣間見られる中東文化やイスラム教の精神は非常に勉強になる。学年末までに簡単な読み書きと挨拶、自己紹介ができるようになる事が目標である。

また、非定期的に開催されるディスカッションに参加するたびに、真に充実した生活を送れていると自画自賛してしまう。昨夜の集まりでは、この夏、共にルワンダでボランティア活動をした生徒と活動報告をし、1994年に起こった大虐殺、ルワンダの現在、コンゴとの関わりについて意見交換をした。このような機会こそUWCに求めていたものであり、結論が出なくとも終了後に清々しい気分になれるのは私だけではないだろう。

2年間という限られた時間だからこそ、このような一見些細な出来事も十分心にとめておきたいものである。悔いが残らぬよう、残りの日々も変わらず楽しみたい。

*IBが課す卒業論文。好みの科目で4000字の論文を書く。

2009年ACの模様

(撮影者:James Mendelssohn)