ACのReunion(30周年)に参加して

AC卒業の30周年という節目にあたり、7月31日から8月2日にかけて開かれたACのReunionに参加しました。卒業10周年のReunion以来、20年ぶりに同期の顔を見ることができました。ACのReunionは卒業十年毎の節目の年の卒業生を対象としており、今回は、一回り上の1969年卒の世代が、一番の年輩者となる卒業生でした。この代にはまだ日本からの奨学生は派遣されていませんでしたが、ACが男子校から共学になった最初の年であり、当時、初めてのAC女子生徒となった9名のうち7名が今回のReunionに参加し、夕食会では大きな拍手があつまりました。肝心の同期を見渡すと、横に大きくなったり、頭もずい分白くなったり、薄くなったり、みんな“おじちゃん、おばちゃん”になっていましたが、30年前に教わった先生方も含め、懐かしい顔ぶれとの再会は、濃密な2年間を共有したが故の感激がありました。

また、今回のReunionを通して、改めてACの現状についていろいろ知ることとなりました。計40数名の先生を含み、140名強の皆さんが、350名の生徒をサポートされていること。英国のボーディング・スクールと比較すると生徒一人当たりの学費(寮費等を含む)は、6〜7掛け程度の抑えられていること。Castleを保全していくには膨大なランニング・コストがかかること。そして他のUWC姉妹校とは違い、政府あるいは設立者そのものといった特定のスポンサーが存在せず、台所事情はかなり苦しくなっているようでした。実際、今回のReunionで2泊した、生徒が使う寄宿舎は、メンテはされていても30年の時間の経過の中では、建物の老朽化も進み、資金不足のしわ寄せは日々の生活にも及んでいます。

今回のReunionの中でも、同期やその他の卒業生には、日本のUWC奨学金の基金も厳しい状況にあり、多くの卒業生たちが、金銭的な援助においても努力している事も伝えましたが、AC卒業生として、また別途、できることをして欲しいという意向もひしひしと感じました。まずは卒業生が金額の大小を超えて、そのより多くが、自ら寄付を行うこと自体が、金銭的な援助を集う啓蒙活動への大きな援護となり、また、継続的な寄付が見込めれば資金繰りのメドをつきやすくなるというメリットがあり、毎年あるいは毎月といった長期の寄付を集めようと声が大きくなっています。ACの全卒業生が毎月10ポンドの寄付をすれば奨学金を含め全てのコストが賄える計算になるそうですが、金額の大小を問わず金銭的なサポートを母校にしている卒業生は10%に満たないのが現状だそうです。
英国あるいはアメリカ・カナダでは、税金面での優遇策も含めたACの寄付を募る仕組みも作られています。日本ではそのような仕組みは簡単には作れそうにありませんが、AC卒業生が定期的な寄付活動に参加してもらえれば、その意義はお金以上のものがありそうです。まずはUWC日本協会への寄付が優先されることには異論はありませんが、今回集まった同期への約束もあり、ACへの寄付は昔のオリンピックように“参加することに意義がある”という精神で、わずかながらでも始めることにしました。もし、機会があれば、寄付に関してはクレジットカードの簡単な手続きでOKなので、一度、HPを見てみてください。

http://www.atlanticcollege.org/Page.aspx?pid=184

高野雅永(AC77−79)